胆嚢ポリープ 腫瘍の見分け方

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胆嚢ポリープと腫瘍の見分け方っていつも難しいですよね。癌だった場合の深達度の評価も難しいです。

術式にも関わってくるため、しっかり術前診断つけたいところですので少しまとめてみました。

鑑別

CT:

単純CTではコレステロールポリープは描出されないが、胆のうがん胆嚢腺腫では淡い高吸収域として描出される

単純CTで胆嚢腫瘍(癌、腺腫、転移性)の検出率は81% 

コレステロールポリープの検出率は7%

Furukawa H, Kosuge T, Shimada KI, et al. Small polypoid lesions of the gallbladder. Differential diagnosis and surgical indications by helical computed tomography. Arch Surg 1998; 133: 735―739

https://www.jstage.jst.go.jp/article/tando/29/1/29_94/_pdf

AUS:

EUS:

木村ら(1997)の報告より引用

表面性状;

腫瘍性病変→結節状、平滑

非腫瘍性病変 →顆粒状

内部エコーパターン

腫瘍性病変→ 実質用パターン 

非腫瘍性病変 →結節様パターン

楔状陥入 

:コレステロールポリープでみられたが有意差なし

https://www.jstage.jst.go.jp/article/nisshoshi1964/94/4/94_4_249/_pdf/-char/ja

深達度診断:

胆嚢壁 は内側低エコー  外側高エコーからなる

粘膜層、固有筋層 漿膜下(繊維)層→低エコー

漿膜下(脂肪)層  →高エコー

http://www.museforum.org/shoureibenkyoukai/123no1.pdf

深達度診断の正診率は形態に大きく左右さ れ,有茎性隆起型(Ip 型)ではほぼ粘膜癌として間違 いないが,表面隆起型(IIa 型)あるいは広基性隆起型 (Is 型)では 70-80% の正診率であることを念頭に置き ながら対処する必要がある.

外側高エコーが保たれない場合はSS(漿膜下層)への浸潤を疑う(T2以深)。SS(漿膜下層)以上の浸潤がありそうな場合には肝切除の追加が必要になる.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/tando/23/4/23_4_698/_pdf

深達度別 リンパ節転移リスク

粘膜下層までの癌(m):リンパ節転移はほぼない

筋層までの癌(mp):リンパ節転移率 11.2%

漿膜下層浸潤癌:リンパ節転移 40-60%

https://city-hosp.naka.hiroshima.jp/dl/k_net/cancer_workshop_20151113_4.pdf

https://www.jstage.jst.go.jp/article/tando/23/1/23_1_27/_pdf

手術適応

胆囊ポリープが 10mm 以上で,かつ画像上増大傾向を認める場合,または大きさ にかかわらず広基性の場合,胆囊癌の頻度が高 く,胆囊摘出術が推奨される

エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライ ン,改訂第 2 版,日本肝胆膵外科学会胆道癌診 療ガイドライン作成委員会編,医学図書出版, 東京,24―27,124―128 : 2014

術前画像検査でm、mpまでの壁深達度と推定される病変(EUSで外側高エコーが保たれる病変TypeA,TypeB)は、全層切除をおこない術中迅速組織診をおこなう。 mp癌では脈管浸潤、リンパ節転移陽性例の報告25)もあり、No.12のリンパ節郭清を追加する。術中迅速組織診にてss以上、あるいは、術前画像診断にてss以上、肝十二指腸間膜浸潤陰性
と診断した際には、肝中央下区域切除(S4a+S5)+肝外胆管切除+D2及びNo.16a2+b1リンパ節
郭清(図9)を施行するが、SS癌に対する標準術式は確立されてない。

https://www.jsgs.or.jp/cgi-html/edudb/pdf/20051047.pdf

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